2026-10-08 ・ SALON STOCK編集部(現役美容師運営)
在庫管理アプリの最初の登録で止まった人へ|最初から正確に入れなくていい理由
在庫管理アプリを入れた。でも最初の画面で「商品を登録してください」と言われて、そのまま閉じた。棚を見ると薬剤が100種類以上ある。ひとつずつ名前を入れて、今いくつあるか数えて、発注点まで決める。無理だ、と思ったまま1週間たっている。
この記事は、そういう一人サロンの美容師に向けて書いています。
先に結論を言うと、最初から正確に入れなくていいです。これは「雑でいい」という話ではなくて、在庫管理には「数が合う瞬間」が最初ではなく最後に来る、という順番の話です。順番が分かると、最初の登録で止まる理由がなくなります。
止まる理由は「正確に入れよう」としているから
僕も最初は、全部の商品を入れてから使い始めようとしました。でも、やり始めてすぐに面倒になりました。そこで考え直したのが、正確な数が出るのは1〜2か月先で十分ということです。だったら今日は全部やらなくていい。少しずつ入れていけばいい、と決めました。
ここに最初の登録で止まる原因があります。今の在庫の数は、入れた瞬間から古くなるんです。今日3本と入れても、明日1本使えば2本。だから「最初に正確に数える」作業は、がんばった割にすぐ価値が消えます。
一方で、商品の名前や発注先やいつもの単価は、来月も変わりません。つまり最初に入れる価値があるのは「何を・どこから・いくらで買っているか」で、「今いくつあるか」ではない。ここを分けると、初日の作業がぐっと軽くなります。
流れは3段階。正確になるのは最後
在庫管理の流れを3つに分けると、こうなります。
- 入れる。買ったものから商品と発注先を登録する。在庫の数は入れなくていい
- まわす。発注して入荷すれば数が増え、使ったら減らす。数は日々の作業の副産物として動く
- 合わせる。棚卸しで実際に数え、記録の数を数えた数に直す
この順番だと、数が正確になるのは3の棚卸しの時です。1の時点で数が合っていなくても、3で必ず合います。だから最初から正確に入れなくていい、という理屈です。ここからは在庫管理アプリ「SALON STOCK」の実際の流れで見ていきます。
1. 入れる。買ったものから始める
SALON STOCKの始め方は2つあります。
主な始め方:買ったものから始める
商品がまだ1つも無い状態のホームに「買ったものから始める」という入口があります。ここに渡すのは、卸サイトの注文履歴のスクショか、紙の納品書や請求書の写真です。写真は読み取りに使うだけで保存されません。
読み取りが終わると、商品が「そのまま入ります」「ひと目見てください」「読めなかった分」の3つに分かれて並びます。全部にチェックが入った状態で始まるので、入れたくないものだけ外せば済みます。発注先も一緒に読み取られて、名前が違っていればタップして直せます。
ここで入るものは、商品の名前・容量・単価・発注先。それに加えて、買うペースが読めた商品には発注点と適正在庫の提案値も入ります。注文履歴の「いつ・いくつ買ったか」からペースを読んでいて、提案値は確認画面で1件ずつ直せます。
次に「今いくつあるか」を聞かれます。選択肢は3つで、既定は あとで数える です。
- あとで数える:在庫の数は入れない。発注点は数えた商品から順に効く
- だいたい適正在庫ぶんある:いま棚が足りている店向け
- 今は無い:ペースが読めた商品は全部が要発注に出る
迷ったら「あとで数える」のままで大丈夫です。買い物の記録からは今の在庫の数が分からないので、無理に数字を入れるより、分からないものは分からないままにしておく方が嘘が少ない。これがこの記事の芯です。
完了画面には、商品・発注先・発注点が実際に入った件数が出ます。間違えて取り込んでも、完了画面の「この取り込みを取り消す」か、あとからメニューの「履歴から登録」を開いて「最近の取り込み」から取り消せます。
この「買ったものから始める」は、無料で使えます。
もう1つの始め方:発注先を登録して次の発注から始める
写真を渡すのも面倒、という人は、発注先だけ登録して、次の発注をアプリ経由にする始め方もあります。アプリから発注すれば、買ったものが在庫にも仕入れ値にも勝手にたまっていきます。商品を手で登録する作業がそもそも無い始め方です。
ちなみに「買ったものから始める」をやると発注先も一緒に登録されるので、1が終わると自然に2のレールに乗ります。どちらから入っても、行き先は同じです。
2. まわす。数は日々の作業で勝手に動く
商品と発注先が入ったら、あとはいつもの仕事をアプリ経由にするだけです。在庫の数を直接いじる場面は、ほとんどありません。
発注と入荷で増える。発注点を下回った商品が「要発注」に並ぶので、そこから発注します。発注すると「入荷待ち」になり、届いたら入荷処理で在庫が足されます。入荷のときに納品書の単価が違っていれば、その場で直せます。
納品書を撮って入荷することもできます。こちらは無料プランだと月1回、Proなら何度でも使えます。
使ったら減らす。使った分はスキャンの画面で減らします。バーコードを読んで「使用・販売」を押せば1本減る。カラー剤の1本を開けたとき、その場で1回押す。これだけです。
ここで大事なのは、在庫の数を正確に保とうとしなくていいということです。減らし忘れがあっても、次の棚卸しで吸収されます。日々は「だいたい合っている」で十分で、そのだいたいを土台に発注の知らせが鳴ります。
「あとで数える」で入れた商品は、まだ発注の知らせが鳴りません。ホームに「まだ数えていない商品が何件あります」と出るので、それを目印に次の段階へ進みます。
3. 合わせる。棚卸しで初めて正確になる
メニューの「棚卸し」から新しい棚卸しを始めると、登録してある全商品が並び、それぞれに「システム在庫」が表示されます。棚を見ながら実際の本数を入れていくか、バーコードを読み込んで数えていきます。

数えた数がシステム在庫と違えば、その場に差分が出ます。「差分を確認」に進むと、差のある商品だけが並ぶので、理由(記録し忘れ・廃棄など)を残して「棚卸しを確定」します。確定すると、記録の数が数えた数で上書きされます。これで数が合った状態になります。
「あとで数える」で入れた商品は、ここで数を入れた瞬間に、保留していた発注点が効き始めます。買ったものから入れる→いつもの発注をまわす→落ち着いたら棚卸しで数える、で初日に数えなかった分が回収されます。
棚卸しは途中で止めても再開できますし、未入力の商品は「システム在庫と同数」として扱うこともできます。まずはよく使うカラー剤の棚だけ数える、でも十分です。
棚卸しそのもののやり方は、こちらに詳しく書いています。 → 美容室の棚卸しのやり方|在庫を数える意味と手順
完璧にしなくていい理由をもう一度
最初の登録で止まっていた人に、もう一度だけ整理します。
- 最初に入れるのは「何を・どこから買っているか」。これは来月も変わらない
- 「今いくつあるか」は入れた瞬間から古くなる。だから最初に数えなくていい
- 数は発注・入荷・使用で勝手に動く。減らし忘れがあっても次の棚卸しで吸収される
- 棚卸しで数えた数に直した時に、初めて正確になる。それでいい
「合わせる」段階が最後にあるからこそ、最初は雑で構わない。この順番が分かると、100種類の薬剤を前に固まる理由がなくなるはずです。
料金について
SALON STOCKは2026年12月31日まで全機能が無料です。それ以降も、在庫管理と発注の基本機能と「買ったものから始める」は無料のままです。
1人サロンはずっと無料。まずは"今の数字"を知ることから。 App Storeでダウンロード / LINEで使い方を見る
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著者: SALON STOCK編集部。表参道の美容室で働く現役美容師が、サロンの在庫・材料費管理のために開発した「SALON STOCK」を運営しています。
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