2026-09-07SALON STOCK編集部(現役美容師運営)

送料無料ラインまで、あといくら|まとめ発注は得なのか

カートに入れ終わったところで「あと2,000円で送料無料」と出る。送料は550円。ここで2,000円ぶん足すか、550円払うか。

毎回ちょっと考えて、だいたい足す方を選んでいませんか。僕もそうでした。ただ、これは足したほうが得なときと、はっきり損なときがあります。分かれ目は1つだけです。

送料は、静かに材料費に乗っている

まず前提を1つ。送料は材料費です。

商品の値段だけを見て「今月はいくら仕入れた」と数えていると、送料は集計から漏れます。1回550円でも、月に4回発注すれば2,200円、年間だと約26,000円。発注先が3社あれば、その3倍が静かに乗っています。

だから送料を避けたくなるのは、経営として正しい反応です。問題は、避けるために使ったお金がいくらだったかを見ていないことにあります。

分かれ目は「足す物を使い切るか」だけ

さっきの例で考えます。送料550円を避けるために、2,000円ぶん足す。

足す物が、どのみち来月使う物だったとき これは得です。2,000円は「早く買っただけ」で、いずれ出ていくお金だからです。550円が浮きます。

足す物が、たまにしか使わない物だったとき ここが損です。550円を節約するために、2,000円を棚で眠らせたことになります。しかも眠っている間は使えるお金ではありません。カラー剤には使用期限もあるので、最悪そのまま廃棄になります。

数字にするとこうです。

足す 足さない
出ていくお金 2,000円 550円
手元に残る物 2,000円ぶんの材料 なし
得か損か 使い切るなら得 使わない物を足すよりまし

送料無料ラインまで足すか足さないかの比較。足すと2,000円が出ていくが材料が残る、足さないと送料550円だけが出ていく。分かれ目は1か月以内に使うかどうか

「送料がもったいない」は正しい感覚ですが、送料より高い在庫を買っていたら本末転倒ということです。

判断は3秒でいい。見るのは回転だけ

毎回まじめに計算する必要はありません。足す候補が出たとき、見るのはこれだけです。

その商品、1か月以内に使いますか。

使うなら足す。使わないなら送料を払う。これで十分です。1か月というのは、ひと月の発注サイクルの中で自然に消える量、という意味です。

ついでに言うと、足す物として一番いいのは必ず使う消耗品です。2剤、処理剤、グローブ、ラップ、コットン。ここは使用期限も長く、腐りません。迷ったら定番の色番ではなく、絶対に減る物を足す。新色や試したい商品を「送料無料のために」足すのは、たいてい後悔します。

発注をまとめる、という別の手もある

そもそも1回あたりの発注額が小さいから、毎回ラインに届かないという話でもあります。

週1回の発注を隔週にまとめれば、1回の金額は倍になってラインを超えやすくなります。ただしこれは在庫を厚く持つということでもあるので、切らすリスクと引き換えです。発注点をきちんと決めていない状態でまとめるのは危ないので、先にこちらを読んでみてください。→ 発注点の計算方法

順番としては、発注点を決める → 発注サイクルを決める → 送料無料ラインを見るです。逆から入ると、送料に釣られて在庫が膨らみます。

SALON STOCK での使い方

在庫管理アプリ「SALON STOCK」では、発注先ごとに送料無料ラインと送料を登録できます。

発注先の編集画面。送料無料ラインと通常送料を入力する欄が並ぶ

登録しておくと、発注画面でその発注先の合計金額を見ながら「あと ¥2,000 で送料無料(¥5,000以上)」と出ます。ラインを超えていれば「送料無料」と表示されます。毎回サイトを開いて確かめなくても、カートを作る前に判断できます。

送料は発注の合計にも材料費にも入ります。「送料まで含めて、今月いくら仕入れたか」が自動的に出るので、冒頭に書いた「送料が集計から漏れる」問題がそのまま解決します。

この機能は無料プランでも使えます。発注先の設定画面で、送料無料ラインと送料の2つを入れるだけです。

設定のコツ:発注先の登録時に、送料無料ラインを空のままにしている人が多いです。1回入れておくだけで毎回の判断が楽になるので、次に発注サイトを開いたときに、金額だけメモして入れておくことをおすすめします。

まとめ

  • 送料は材料費。月4回・550円でも年間約26,000円が静かに乗っている
  • 「あと○円で送料無料」に足すかどうかの分かれ目は、その物を1か月以内に使うかだけ
  • 使わない物を足すのは、送料を節約するために在庫を眠らせているのと同じ
  • 足すなら、新色ではなく絶対に減る消耗品
  • 順番は 発注点 → 発注サイクル → 送料無料ライン。逆から入ると在庫が膨らむ
  • 発注先ごとに送料無料ラインを入れておくと、発注画面で「あといくら」が出て、送料は材料費にも入る

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著者: SALON STOCK編集部。表参道の美容室で働く現役美容師が、サロンの在庫・材料費管理のために開発した「SALON STOCK」を運営しています。

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