2026-08-28 ・ SALON STOCK編集部(現役美容師運営)
美容室のディーラー発注のやり方|卸サイトとアプリの使い分け
「このカラー剤はA社、パーマ液はB社、シャンプー類はC社」——美容室の発注は、たいてい1つのディーラーだけでは完結しません。僕のサロンでも、扱う薬剤や消耗品によって発注先がいくつかに分かれています。
そうなると出てくるのが、「これ、どこに頼んだんだっけ」という迷子です。ディーラーごとに発注サイトのログイン情報も違えば、締め日も送料無料ラインも違う。電話とFAXが中心のところもあれば、ECサイトで完結するところもある。この記事では、複数のディーラーと付き合ううえで、卸サイトとアプリ、それぞれに何をさせればいいのかを整理します。
そもそも「ディーラー」とは何者か
美容師以外の方に説明すると、ディーラーとは美容室向けにカラー剤・パーマ液・シャンプーなどの美容材料を卸してくれる業者のことです。メーカーから直接仕入れるルートもあれば、複数メーカーの商品をまとめて扱う専門商社もあります。
営業担当が定期的に顔を出してくれるところ、電話一本で発注できるところ、自社ECサイトを持っていてそこから発注するところ——付き合い方は本当にディーラーごとにバラバラです。1つのサロンが複数のディーラーと同時に取引しているのが、むしろ普通の状態だと思います。
複数ディーラーを使うと起きる3つの困りごと
ディーラーが増えるほど便利になる一方で、管理は確実に複雑になります。実際に起きがちなのはこの3つです。
1. どこに何を頼めばいいか、覚えていられない
「このカラー剤はA社限定」「この消耗品はB社が一番安い」——こうした振り分けは頭の中にしかないことが多く、忙しい営業中に思い出すのは意外とストレスです。新しいスタッフに引き継ごうにも、口頭で説明するしかありません。
2. サイトごとにログインして、状況を確認するのが手間
ディーラーが3社あれば、発注のためだけに3つのサイトへログインして、それぞれのカートに商品を入れて、それぞれ決済する必要があります。1社あたり数分でも、3社分となると地味に時間を取られます。
3. 送料無料ラインや締め日がバラバラで把握しきれない
「A社は1万円以上で送料無料」「B社は5千円から」「C社は毎週水曜締め」——こうした条件はディーラーごとに違うのに、頭の中で全部管理するのは正直つらいものがあります。気づけば送料無料ラインをわずかに割って、余計な数百円を払っていることもよくあります。
卸サイトとアプリ、役割はどう分けるか
ここが今日いちばん伝えたいところです。結論から言うと、卸サイト(ディーラーのECサイトや発注窓口)は 頼む場所、アプリは 何をいくつ頼むかを決める場所 と分けてしまうと、迷いがなくなります。
アプリが卸サイトの機能を肩代わりするわけではありません。決済も配送も、これまで通りディーラーの仕組みの上で行われます。アプリが担うのは、その手前の「そろそろ発注しないと」「これはどのディーラー宛だっけ」という判断の部分です。
SALON STOCKでの流れ
SALON STOCKでは、商品ごとに「どのディーラーから仕入れているか」を登録できます。あとの流れはこうです。
- 在庫が発注点(在庫がここまで減ったら発注する、というライン)を下回ると、自動で検知される
- 要発注の商品が、発注先ごとに束ねられてリストアップされる
- 対応しているディーラーなら、その場からアプリがカートに商品を入れるところまでやってくれる
- 実際の注文の確定・支払いは、これまで通り自分の手で行う
対応していないディーラーでも、発注サイトへのリンクは用意されているので、リストを見ながら手で入力すれば同じことです。

「どのディーラーに、何を、どれくらい頼むべきか」までアプリ側で整理しておいてくれるので、サイトを開いたときにはもう迷う部分がありません。あとは金額を確認して確定するだけです。
決済には触れません
念のため書いておくと、アプリがやるのはカートに入れるところまでです。ログインもディーラーのサイト上で自分で行いますし、注文の確定と支払いは必ず自分の手で行います。ログイン情報をアプリ側に預ける仕組みにはしていません。
「気づかないうちに発注されていた」ということが起きない作りにしてあります。カートの中身を見て、金額を確かめて、自分で確定ボタンを押す——その最後の一手は必ず人が握るべきだと考えています。
発注点の考え方は「発注点(リオーダーポイント)の計算方法をやさしく解説」でくわしく解説しています。
発注先ごとに「束ねる」だけで、送料も変わる
発注先ごとにリストが分かれていると、「このディーラー宛の合計はいくらか」も一緒に見えるようになります。たとえば送料無料ラインが8,000円のディーラーに対して、今回の発注が7,200円だったとします。あと800円分、近いうちに使う消耗品を足すだけで送料無料ラインを超えられる——こうした判断が、リストを見た瞬間にできるようになります。

逆に言えば、発注先ごとに束ねて見る仕組みがないと、「今回はいくらになるか」はサイトのカートに商品を入れ終わるまでわかりません。1回の発注で数百円の送料でも、複数のディーラーへ毎月発注していれば、年間では無視できない金額になります。
電話・FAX中心のディーラーとの付き合い方
ここまでECサイトを前提に書きましたが、電話やFAXが中心のディーラーも現場にはまだ多くあります。その場合も考え方は同じです。「何を、どれくらい頼むか」の判断はアプリ側で済ませておき、実際の発注手段(電話・FAX・EC)はディーラーに合わせる、という分担にすればいいだけです。
発注のドラフトが手元にあれば、電話をかけたときに「えーと、何本だっけ」と焦ることもありません。品目と数量を見ながら、落ち着いて伝えられます。
まとめ
- 美容室の発注先(ディーラー)は複数あるのが普通で、管理が分散しがちになる
- 困りごとは「どこに何を頼むか覚えられない」「サイトごとの確認が手間」「送料無料ラインや締め日がバラバラ」の3つ
- 卸サイトは「頼む場所」、アプリは「何をいくつ頼むかを決める場所」と分けると迷いがなくなる
- 発注先ごとに要発注商品を束ねておけば、送料無料ラインの活用もしやすくなる
- 電話・FAX中心のディーラーでも、判断の整理さえ済ませておけば同じように使える
半自動化の全体像は「美容室の発注を半自動化する方法|アラートからワンタップ発注までの流れ」でもう少しくわしく解説しています。あわせてどうぞ。
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著者: SALON STOCK編集部。表参道の美容室で働く現役美容師が、サロンの在庫・材料費管理のために開発した「SALON STOCK」を運営しています。
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