2026-09-06SALON STOCK編集部(現役美容師運営)

カラーレシピをサロンで揃える|配合が人によってブレる問題

同じレシピを伝えたはずなのに、スタッフが作ると色が違う。指名替えでお客様を引き継いだら「前と違う」と言われた。心当たり、ありませんか。

先に結論を書きます。配合がブレる原因は、多くの場合スタッフの腕ではありません。レシピの書き方が、お店の中で揃っていないからです。書き方さえ揃えれば、同じ紙を見て同じものが作れるようになります。

ブレるのは「腕」ではなく「読み方」

現場でよく見かけるレシピの書き方を、そのまま並べてみます。

  • 「7NB:OX6%=1:2」
  • 「7NB 30g、6% 60g」
  • 「7NB+クリア少し、2倍」
  • 「いつもの7NBで」

上から順に、再現できる度合いが下がっていきます。一番下は、書いた本人にしか読めません。そして厄介なのは、どれも間違っていないということです。書いた人の頭の中では全部つながっています。読む人の頭の中には、その前提がないだけです。

配合が揃わないお店は、レシピが無いお店ではなく、レシピの書き方が人ごとに違うお店です。

揃えるべきなのは、この3つ

読めないレシピと読めるレシピの比較。比率で書く、パーセントの数え方を1つに決める、施術名で呼ぶの3点

全部を細かく決める必要はありません。ここだけ揃えば、ほとんどのブレは止まります。

1. グラムではなく比率で書く

「30g:60g」と書くと、ロングのお客様で足りなくなったときに、もう一度計算し直すことになります。1:2と比率で持っておけば、総量が変わってもそのまま使えます。グラムはその日の毛量で決まる数字、比率はレシピそのものの数字です。混ぜて書かないほうが後で楽です。

2. パーセントの数え方を1つに決める

ここが一番危ないところです。「添加剤10%」と書いてあっても、同じ10%の数え方が3通りあります。総量の10%なのか、1剤に対しての10%なのか、それを上乗せするのか。数え方が違うと、同じレシピから違うものが出てきます。

ここは詳しく書いた記事があるので、そちらに譲ります。→ カラー剤の調合計算|比率にパーセントが混ざったときの出し方

お店として決めるべきは、どれが正しいかではなく、うちはこれ、と1つに決めることです。

3. 施術名で呼ぶ

「カラー1」「カラー2」「ブリーチ」「縮毛矯正」のように、配合に施術名の見出しを付けておきます。数字の並びだけが置いてあるレシピは、時間が経つと何のためのものか分からなくなります。名前が付いていれば、新人でも迷いません。

紙とアプリ、どちらで揃えるか

書き方が決まったら、次はどこに置くかです。

紙やホワイトボードに貼るのは、今すぐできて確実です。全員が同じものを見るという意味では、実は一番強い。弱点は、その場を離れると見えないことと、更新すると古い紙が残ることです。

それぞれの端末に、同じ形で入れておくやり方もあります。定番の配合をアプリに登録しておいて、施術のときはそれを呼び出して総量だけ打つ。毎回ゼロから計算しないので、ブレようがありません。

この2つは、どちらかではなく両方でいいと思っています。お店の決めごとは紙に、日々の呼び出しは手元に。決めごとが紙にあれば、新しく入ったスタッフが自分の端末を揃えるときの原本になります。

新しく入った人には、レシピより先に「読み方」を渡す

もう一つ、現場でよく起きることを書いておきます。

新人にレシピの一覧を渡すと、たいてい黙って使い始めます。そして数週間経ってから、比率の読み方を勘違いしていたことが分かる。本人は聞きづらいし、教える側は「そこは分かっているもの」だと思っています。

なので、レシピの束を渡すときに、うちの書き方はこう読む、という一枚を先に付けることをおすすめします。1:2は総量を分ける書き方であること。%はこう数えること。それだけで、最初の勘違いはほぼ防げます。

作った量の記録が、材料費につながる

配合を揃えるもう一つの効き目は、材料費のほうに出ます。

レシピが揃うと、「この施術ならだいたいこれくらい」という総量の感覚も揃っていきます。逆に言えば、揃っていないうちは人によって作る量がバラバラで、余った分はそのまま捨てられています。作りすぎは、いちばん見えにくい材料費のロスです。

この話は在庫と原価の側でまとめてあります。→ 美容室の薬剤ロスを減らす方法

SALON MIX でできること・できないこと

ここまでの考え方を形にしたのが、調合計算アプリ「SALON MIX」です。総量を打つと、比率とパーセントの混ざった配合をグラムに割ってくれます。

定番の配合は「カラー1」「カラー2」「ブリーチ(二剤込み)」「縮毛矯正」のような施術名のシートとして登録できます。名前は自由に変えられるので、お店の呼び方に揃えられます。作った配合は履歴に残るので、同じ配合をまた使った日も分かります。

正直に、できないことも書いておきます。登録した配合は、その端末の中にだけ保存されます。スタッフの端末に自動で配る機能はありません。アカウント登録も通信もなしで動く作りにしているので、その代わり共有はしていません。

なので現実的なやり方はこうなります。お店の決めごとは紙で共有し、各自が自分の端末に同じ形で登録する。手間は最初の一度だけです。

  • 完全無料。ログインも会員登録もいりません
  • 計算は端末内で終わるので、電波の入らないバックヤードでも動きます

SALON MIX の詳細を見るApp Store で入手

まとめ

  • 配合がブレる原因は腕ではなく、レシピの書き方が人ごとに違うこと
  • 揃えるのは3つだけ。比率で書く/パーセントの数え方を1つに決める/施術名で呼ぶ
  • グラムはその日の毛量で決まる数字、比率はレシピそのものの数字。混ぜて書かない
  • 新人にはレシピより先に「うちの書き方はこう読む」の一枚を渡す
  • 配合が揃うと作る量も揃い、余りの廃棄が減る
  • お店の決めごとは紙で共有し、日々の呼び出しは各自の端末で

SALON MIX は完全無料。登録もいりません。 App Store で入手 / 在庫と材料費まで見るなら SALON STOCK


あわせて読みたい

著者: SALON STOCK編集部。表参道の美容室で働く現役美容師が、サロンの在庫・材料費管理のために開発した「SALON STOCK」と、調合計算アプリ「SALON MIX」を運営しています。

材料費の見える化、はじめませんか?

SALON STOCKは美容室専用の在庫管理アプリ。バーコードで商品を登録するだけで、在庫・発注・材料費をまとめて管理できます。1人サロンはずっと無料。